この記事で扱うこと
ここで書きたいのは、AIモデルの性能比較やプロンプトの小技ではありません。テーマはもっと実用寄りです。
- AIエージェントを常駐する相棒として動かすには何が必要か
- ワークスペース、記憶、人格、ツールをどう分けて設計するか
- ブラウザやDiscordから自然に呼び出せる状態にするまでの流れ
- 「勝手に外へ送信しない」「内部作業は進める」という境界線の作り方
最初に決めた方針
AIエージェントを便利にするだけなら、強力なモデルを呼び出せばある程度は成立します。ただ、継続的に付き合う相棒として使うなら、最初に方針を決めておいた方が扱いやすくなります。
- 記憶はファイルに残す。 セッションが変わっても、重要な決定や好みを引き継げるようにする。
- 人格と行動ルールを分ける。 口調・価値観と、作業上のルールを別ファイルで管理する。
- 外部アクションは慎重にする。 メール送信や公開投稿などは確認し、調査や整理など内部作業は自律的に進める。
- 巨大な一枚岩にしない。 記事、ゲーム、設定、ツールメモを分割して、後から直しやすくする。
ワークスペースを用意する
OpenClawでは、エージェント用のワークスペースにMarkdownファイルを置いて、毎回のセッションに文脈として読み込ませます。ここがエージェントの作業机のような場所になります。
作業ルール、禁止事項、メモリ運用、グループチャットでの振る舞いなどを書く。
人格や価値観、話し方の芯になる部分を書く。
ユーザーの呼び方、タイムゾーン、好み、作業方針などを書く。
長期記憶と日々の作業ログを分けて保存する。
環境固有のツール設定やローカルメモを置く。
この分け方にしておくと、「性格を少し変えたい」「この作業ルールだけ追加したい」「今日の作業だけ記録したい」といった変更がしやすくなります。
チャット相手からエージェントへ
普通のチャットAIは、基本的にユーザーの入力を待ちます。一方でエージェントとして使うなら、入力を待つだけでは足りません。
たとえば、サイトのファイルを確認する、前回の作業場所を探す、必要なドキュメントを読む、変更後に軽く検証する。こうした作業を、会話の裏側で自然に実行できることが重要です。
そのためにOpenClawでは、ファイル操作、コマンド実行、Web取得、画像生成、リマインダー、別セッションのサブエージェントなどを必要に応じて使えるようにします。
Discordから使えるようにする
日常的に使うなら、呼び出し口も重要です。今回はDiscordのDMから話しかけられるようにして、ブラウザ上の管理画面だけでなく、普段の会話の延長で作業を頼めるようにしました。
これにより、サイト更新の相談、記事案の整理、ファイル探索、ゲーム開発の続きなどを、チャットからそのまま始められます。
安全のための境界線
エージェントに権限を与えるほど便利になりますが、同時に境界線も必要になります。
- 外部に送るもの、公開されるもの、不可逆な削除は確認する
- ローカル調査、下書き作成、ファイル整理、検証は自律的に進める
- 秘密情報を記事やグループチャットに出さない
- 大きな変更は小さく分けて、確認しやすくする
この線引きがあると、ユーザーは安心して任せられ、エージェント側も迷わず動けます。
実際に動かしてみて感じたこと
AIエージェントを動かす面白さは、単に質問に答えることではなく、「作業の途中から一緒に入ってこれる」ことにあります。
前回の作業を探し、ファイルを読み、構成を把握し、必要なら新しい記事を作る。こうした小さな動きが積み重なると、AIはツールというより、作業机の隣にいる相棒に近づいていきます。
次にやりたいこと
この記事はまず第一歩です。今後は、実際のセットアップ手順、設定ファイルの例、Discord連携、ハートビートによる定期チェック、サブエージェントを使った作業分担なども、別記事として整理していけそうです。
まずは「AIエージェントをどう動かし始めたか」を記録しておくことで、あとから環境を再現したり、同じような構成を作りたい人の入口になります。